原研での実務訓練から大学に戻り、大学院修士課程に進むときに、研究室の配属が超伝導から、プラズマ研に変わった。パルス軽イオンビームを使用した慣性核融合の研究室だ。ここにはETIGO-Iという1MV、43kJのパルスパワー装置が設置されていた。日本コンデンサ工業(現ニチコン株式会社)の製品である。
私はこの装置を使用して、カーボン、ボロン、窒素などの大強度イオンビームの発生と収束の実験を行い、学会、国際会議で発表を行ってきた。
ECHIGOではなくETIGOというのが何となく納まりがよく好きだった。
他にも謙信、トキといった装置も先輩方が自作で作っていた。みな、自分の作った装置に新潟にちなんだ名前をつけて乙にいっていた。ちなみに私が設計・製作した誘導加速器はマリアと名付けた。ぜんぜん、新潟らしくなかった。その後の装置にはあまり名前は付けられていない様に思った。
私が大学院を修了するころに丁度、ETIGO-Iの次期装置の予算が付き、製作が決まった。丁度、就職先をどこにするか考えていたときだったが、ETIGO-IIの設計をしたいと考えていたので、私がニチコンに行ってETIGO-IIを作って来ましょうということで、就職先はニチコンに決まった。そして、発注先も、ニチコンに決まった。
ニチコンの上司、先輩方の指導を受けながら、ETIGO-IIの設計を担当させていただいた。現地試験は1.5週間の予定だったが、1.5ヶ月かかってしまったが、無事納入できた。3MV、160kJ、ピーク出力1.4TWは世界の総発電力に匹敵する。総重量110トン。日本最大のパルスパワー装置が完成した。国際会議でも成果発表させて頂いた。
Development of an Intense Light ion Beam Generator “ETIGO-II
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